2017 年 33 巻 4 号 p. 239-245
2000年の交通バリアフリー法制定から,一般の路線バスにはバリアフリーが義務付けられた.ノンステップバスの普及目標が定められたが,当初は福祉対応の特別仕様車の位置づけで価格が高く普及があまり進まなかった.国土交通省では標準化やユニバーサルデザイン化を目標とした検討会を開催し,その成果をふまえて,ノンステップバス標準仕様が策定された.最近では2015年標準仕様にあわせた車型が用意され,ノンステップバス一本化をはかったメーカも現れ,今後の普及推進が期待される.本稿ではノンステップバスの登場から今日までの諸々の経緯を解説する.