2021 年 37 巻 3 号 p. 237-242
足病患者におけるフットウェアの選択においては,運動力学的要因を評価することが重要となる.特に糖尿病足病変では,小切断,関節可動域制限,足部変形,歩行が足底圧の上昇に影響を及ぼすため,これらのメカニズムを正しく理解する必要がある.運動力学的要因を評価し情報を加えることで,フットウェアの適切な選択につながると考えられる.この点の評価と情報提供が足病患者のフットウェアにおける理学療法士の重要な役割であると考えている.また,創傷治療や予防を目的としたフットウェアは,ガイドラインで基本的な内容が推奨されているため,本稿ではこれらを紹介する.さらに,フットウェアと並行して行われるoff-loadingを目的とした理学療法についても解説する.