2023 年 39 巻 4 号 p. 330-334
本研究の目的は,バックサポートを倒して起こすというリクライニング操作の繰り返しが骨盤傾斜角度と呼吸機能に及ぼす影響について検討することである.対象は健常成人18名(20.6±0.6歳)とした.実験条件はリクライニング操作1回条件と3回条件の2条件とし,リクライニング操作前後の骨盤傾斜角度,努力性肺活量(FVC)を計測した.実験の結果,両条件ともリクライニング操作後に骨盤は有意に後方へ傾斜し (p<0.01),FVCは有意に低下した (p<0.05).3回条件は1回条件と比較して骨盤は有意に後傾していたが (p<0.01),FVCに有意な差はなかった.結果から,リクライニング操作の繰り返しは骨盤後傾を強めるが,FVC低下は骨盤傾斜以外の影響があることが示唆された.