2003 年 19 巻 1 号 p. 68-75
近年, ドイツの Otto Bock 社より製品化されたC-Leg は, コンピュータ制御により立脚期および遊脚期の双方をコントロールすることができる. 過去にも, コンピュータを用いた義足膝継手は開発されたが, 遊脚期のみの制御に限定され, 立脚期に関しては従来通りの機構制御が中心となっていた. しかし, C-Leg では立脚期の安定性においてもコンピュータにより制御されるため, 従来の義足膝継手と比較しより安全な歩行が実現できる. また, 立脚期の安定性の向上は, 様々な動作を可能にするものと思われる. 今回我々は, 国内で初のC-Leg 臨床症例をもとに様々な日常生活上の移動を中心とした動作に関する分析を行ったのでここに報告する.