2005 年 21 巻 4 号 p. 234-238
足趾変形を有する関節リウマチ患者に対して, 臨床現場はもとより患者本人や家族においても, 製作および修理可能な簡素な構造の足底装具を検討した. 裸足と比較して, 本装具の装着による歩行後には外反母趾変形の軽減が認められ, また歩行後の疼痛増強も低く抑えられることが確認された. 患者自身が直接的に装具の製作や修理に関与することにより, 結果的に本装具の満足度が向上して使用が継続された. さらには積極的にリハビリテーション治療に参加して, 医療者側からの一方通行ではなく, 治療の双方向性に対するモチベーションを促進することができた.