2023 年 28 巻 2 号 p. 192-198
栄養がPMSに及ぼす潜在的な影響について「栄養精神医学」の立場から述べる.ビタミンDやビタミンB群などのビタミン,マグネシウムや亜鉛などのミネラルは抗炎症や抗酸化に寄与しているため,これら栄養素の欠乏は,PMSに影響している可能性がある.また,鉄欠乏もPMSと同じような症状を呈することがあるため,鉄欠乏の有経女性を貧血の有無にかかわらず,鉄欠乏女子(テケジョ)と名付けて啓発している.これらの栄養素は,神経伝達物質の合成とホルモンの調整に不可欠である.