女性心身医学
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気診による心身症の取り扱い
稲福 薫
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1999 年 4 巻 1 号 p. 44-50

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抄録
心身症は心の状態が肉体に影響することによって現われる症状である.現代医学においては心の状態は肉眼的にはみえないものとされるので,その肉体への影響を客観的に把握することが困難である.心および肉体の両方を一元的に解釈するものとして気の概念がある.気の状態をみること(気診と略)により,それが心と身体の両方に及ぼす影響が系統的に理解でき,治療および経過の把握に有用である.気診は患者を診察する際に患者からくる印象(ぴりぴりした感じなど)に注目することから始め,その発生源となる体の異常点をさがし,それを目標に治療をすすめるものである.本論文においては気診の具体的方法について記述し,さらに,実際の症例について記述した.
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© 1999 一般社団法人 日本女性心身医学会
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