日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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シロイヌナズナAtMYC2及びATMYB2タンパク質のABAシグナリングにおける研究
*安部 洋浦尾 剛関 元明伊藤 卓也小林 正智篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 512

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抄録
乾燥ストレスによる遺伝子発現調節機構を明らかにするため、シロイヌナズナの乾燥誘導性遺伝子RD22遺伝子の転写調節機構について研究を行っている。RD22遺伝子は乾燥ストレスによって増加した植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)を介して誘導される。RD22遺伝子のプロモーターにはABA Responsive Element(ABRE)が存在せずMYC認識配列及びMYB認識配列がABAを介した乾燥応答性のシスエレメントとして働いている。これまでに、これらのシス配列に結合するMYC相同性因子AtMYC2とMYB相同性因子AtMYB2を単離し、両因子を共に過剰発現させた形質転換植物ではABAに対する感受性が増すこと、RD22遺伝子が過剰に発現することを明らかにした。更にAtMYC2遺伝子破壊植物ではABAに対する感受性が減少し、RD22遺伝子の発現が抑えられていた。今回我々はcDNAマイクロアレイ解析を行い、AtMYC2とAtMYB2の制御下にある遺伝子群を明らかにした。AtMYC2とAtMYB2のABAシグナリングにおける役割について考察する。
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© 2003 日本植物生理学会
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