抄録
メロンCMe-ACS2遺伝子はアラビドプシスのマルチレスポンス型ACC合成酵素遺伝子(At-ACS6)とアミノ酸レベルで相同性が高く、CMe-ACS2も同様に種々の刺激に応答することが示唆される。我々はメロンの葉に様々な処理を行い、CMe-ACS2遺伝子の発現を調べたところ、傷害及び低温、NaClといったストレス処理により発現が誘導されることが分かった。また我々はCMe-ACS2のプロモーター領域に存在するオーキシン応答エレメント(TGTCTC)の近傍に、ストレス応答エレメント(GCCGAC)があることを見いだしていた。このDRE/CRTを含む40bpの領域で酵母ワンハイブリッド法を用いてcDNAライブラリーからスクリーニングを行い、3種類の転写調節因子をクローニングした。これらはいずれもAP2/ERFDNA結合ドメインを持つタンパク質をコードし、AP2/ERFドメインのアミノ酸配列より、3つのうち1つはDREBサブファミリー、2つはERFサブファミリーに分類された。これらの転写調節因子がCMe-ACS2のストレス応答発現に関与しているかを検討する。