日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シアノバクテリアThermosynechococcus elongatus BP-1由来の青色光応答フラビンタンパク質Tll0078の光反応機構
*福島 佳優柴田 穣岡島 公司池内 昌彦伊藤 繁
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p. 077

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抄録
シアノバクテリアThermosynechococcus elongatus BP-1由来のTll0078タンパク質は発色団としてflavin adenine dinucleotide (FAD)を結合している。このタンパク質を大腸菌で発現し精製した標品は室温・暗順応条件下で467 nm, 438 nm, 383 nmの吸収極大を持ち、青色光照射(405 nm, 11 mW)により、それぞれ479 nm, 448 nm, 389 nmにシフトする。このFADによる吸収変化は可逆的で、室温では半減期6.7秒で回復する。この反応機構を吸収変化、蛍光寿命、励起後10ナノ秒から400ミリ秒の過渡吸収変化の測定により解析した。青色光照射により約30%の量子効率で反応が進む。1分以上の青色光照射ではタンパク質の凝集が生じる。これらの結果に基づきFADとタンパクの分子構造の変化を検討した。
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© 2004 日本植物生理学会
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