日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

植物、動物と相同性の高い耐塩性ラン藻(A. halophytica)のNhaPタイプNa+/H+アンチポーターの機能解析
*田中 公浩Rungaroon WADITEEChunjie TIANNuchanat WUTIPRADITKUL平井 篤志中村 辰之介高倍 昭洋
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 118

詳細
抄録
 我々は植物およびラン藻のNa+/H+アンチポーターの機能解析を進めている。Synechocystis PCC 6803には、少なくとも5種類のNa+/H+アンチポーター遺伝子が存在するが、その中のNhaP型Na+/H+アンチポーター(SynNhaP1)は、植物、動物、バクテリアのものと相同性が高い(Plant Physiol., 125, 437-446 (2000))。また、耐塩性ラン藻から単離したNhaPタイプNa+/H+アンチポーター(ApNhaP1)は大腸菌の欠損株を相補して、0.2MNaClでも生育し、Ca2+/H+の交換活性をもち、しかもその活性は、pH5~9の広い範囲で高い値を示した(J. Biol. Chem 276, 36931-36938 (2001))。ApNhaPを淡水性ラン藻Synechococcus PCC 7942で過剰発限させると、淡水性ラン藻は海水で生育した(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 4109-4114 (2002))。これらの結果について報告する。
著者関連情報
© 2004 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top