日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナcop1-6 突然変異体における花成誘導機構の解析
*中川 繭米田 好文
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p. 173

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抄録
 花成は植物にとって重要な現象であり、様々な内的及び外的要因に影響を受ける。光は花成誘導の重要因子であり、多くの花成関与遺伝子が光情報による花成誘導経路に存在する。
 cop1 は暗黒下で光形態形成する突然変異体として単離され、その弱いアリルであるcop1-6 突然変異体は花成において日長非感受性を示し、長日、短日条件共に花成が促進する。そこで、COP1 遺伝子の花成における影響を調べるために、cop1-6 と花成遅延突然変異体cry2、gi、co、ld の二重変異体を作成し、連続光照射下、短日条件下での花成について解析を行った。すべてのcop1-6 二重変異体がcop1-6 と同様に日長非感受性を示した。cry2-1 cop1-6 を除くすべての二重変異体がcop1-6 に比べ花成遅延を示したが、cry2-1 変異による花成遅延はcop1-6 変異によりほぼ完全に抑制された。このことから、CRY2COP1 を介して花成に関与している可能性が示唆された。また、gi-2 cop1-6gi-2 の花成遅延率がほぼ同じであるにもかかわらず、co-1 cop1-6co-1 と比較して、著しく花成遅延率が増加した。
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© 2004 日本植物生理学会
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