日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネにおけるGlnDホモログ(OsACR)遺伝子群の単離と発現特性の解析
*伊藤 貴司高橋 伸之早川 俊彦山谷 知行
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p. 281

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抄録
 大腸菌や窒素固定細菌では、GlnDが細胞内のグルタミン(Gln)と2-オキソグルタル酸の濃度比を検知し、二成分制御系を介した情報伝達により、グルタミン合成酵素遺伝子の発現を制御する機構が明らかにされている。一方、植物では、Glnによる遺伝子発現の応答は少しずつ明らかにされているが、Glnの検知機構に関する研究はほとんどない。イネに見出された複数のGlnDホモログは、アミノ酸結合ドメインであるACTドメイン[Aspartate kinase、Chorismate mutase及びTyrA(prephenate dehydrogenase)等に存在]のリピート配列(ACR)から成っており、我々は、そのうちOsACR3及びOsACR4について、これまで発現解析を行ってきた。本研究では、新たに単離されたGlnDホモログ遺伝子群の発現特性の解析を行った。
 イネゲノムデータベースへのBLAST検索の結果、新たに4種類のOsACR遺伝子が見出され、 そのうちOsACR2,5,6 cDNAをイネ完全展開葉身より単離した。イネ葉身におけるRT-PCR解析の結果から、各OsACR遺伝子の転写産物量は生育段階ごとに異なる挙動を示すことが示唆され、特にOsACR3遺伝子は転流窒素が著しく流入する若い葉身の維管束組織で主に発現していることが示唆された。また、OsACR3翻訳産物についての免疫電子顕微鏡解析及びGFP融合タンパク質の一過的発現解析から、OsACR3は核に局在することが示唆された。現在、これらイネGlnDホモログ遺伝子の、より詳細な発現特性の解析を行っている。
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© 2004 日本植物生理学会
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