日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ニンジンにおけるアントシアニン合成時に誘導されるPAL遺伝子の発現制御に関与する転写調節因子DcERF1DcERF2の機能解析
*木村 惣一近川 幸恵加藤 雅之前田 和寛小関 良宏
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p. 522

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抄録
 アントシアニンは紅葉や花色に関わる赤色色素として植物界に広く分布している。アントシアニン合成は分化特異的及びストレス特異的に発現することから、これを調節する転写調節因子の単離、解析も行われつつある。アントシアニン合成系路の初発のkey enzymeであり、ニンジン培養細胞において代謝的分化時に特異的に誘導されるPAL 遺伝子(gDcPAL3)は、そのプロモーター上流域(-252bp~-194bp)の欠失により、プロモーターの活性が低下することが見出され、この領域に発現制御に係わるcis-elementが存在することが示唆されていた。この領域中にはAP2/ERFドメインを有する転写因子であるERFファミリーがcis-elementとして特異的に結合するGCC boxに似た配列が存在する。我々は以前に、この配列と相互作用しAP2/ERFドメインを有するDcERF1DcERF2を yeast one-hybrid 法により単離した。しかし、その機能に関しては未だ詳細に明らかにされてなかった。本発表では、トランジェントアッセイによりDcERF1DcERF2の機能について解析し、新しい知見を得たので報告する。
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© 2004 日本植物生理学会
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