抄録
CND41タバコ培養細胞葉緑体核様体から単離されたDNA結合性プロテアーゼの一般的機能を明らかとするため、CND41のホモログと考えられる遺伝子At5g10760, At5g10770のcDNAをシロイヌナズナから単離した。これら遺伝子は、アミノ酸レベルでCND41と49%と55%の相同性を示し、CND41同様、アスパラギン酸プロテアーゼの保存された配列を有していた。しかし、CND41に特徴的な高リジン領域の相同性は低くかった。この部分に対する相同性をもとに再検討し、28%の相同性を示すAt2g42980を見出した。これら遺伝子のmRNAの発現量を解析した結果、At5g10770では根、茎で高い発現を認めたが、At5g10760ではロゼッタ葉でも高い発現を示しており、At2g42980ではコーリン葉でも高い発現を認めた。現在、これら遺伝子の機能を同定するため、高発現ベクター、RNAiベクターを構築するとともに、これらのベクターを導入した形質転換体を作成し、その解析を進めている。