日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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トウモロコシ葉におけるRuBP再生産に機能する電子伝達因子の量の解析
*須藤 恵美牧野 周前 忠彦
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p. 650

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抄録
トウモロコシではイネよりもCF1、Cyt fといった電子伝達因子の量が高かったが、C4植物の電子伝達系はRuBP再生産とC4 cycleの両方に機能する。そこで、トウモロコシにおいてRuBP再生産に機能する電子伝達因子の量を調べた。電子伝達因子が維管束鞘細胞(BS)ではRuBP再生産に、葉肉細胞(MC)ではRuBP再生産とC4 cycleに機能することから、RuBP再生産に機能する電子伝達因子の割合を(BSに分配される電子伝達因子の割合)+{(MCに分配される電子伝達因子の割合)×(MCに分配されるNADP-G3PDH活性の割合)}とした。このとき、(MCの電子伝達因子のRuBP再生産、C4 cycleへの分配比)=(MCのNADP-G3PDH、NADP-MDHによるNADPH消費量比)=(BSとMCのNADP-G3PDHの活性比)と仮定した。葉肉葉緑体と維管束鞘を分離、解析した結果、NADP-G3PDH活性はMC、BSに45:55、CF1はそれぞれ44:56、Cyt fはそれぞれ58:42の割合で見られた。これらの値から、トウモロコシの全CF1、Cyt f量のそれぞれ76、68%がRuBP再生産に機能すると計算された。それらを葉面積あたりの値で表す(CF1R、Cyt fR)と、CF1R量、Cyt fR量あたりのCO2飽和の光合成速度は、それぞれイネにおけるCF1量、Cyt f量あたりのそれよりも高かった。以上より、トウモロコシの高いRuBP再生産能力は、RuBP再生産に機能する電子伝達因子の量からは単純には説明されず、さらに効率の高いものであると考えられた。
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© 2004 日本植物生理学会
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