日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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陸棲ラン藻Nostoc commune(イシクラゲ)の多様性
*坂本 敏夫堀口 法臣石田 健一郎和田 敬四郎
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p. 653

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抄録
陸棲ラン藻Nostoc commune(イシクラゲ)は2つの特徴を持つ。ひとつは陸上での生活に適応し乾燥と直射日光の照射に耐えて生命を維持できること、もうひとつは、その学名が示すとおり、コスモポリタンとして南極大陸や中国の砂漠地帯などの極限環境を含めた地球上の広い地域に分布していることである。本研究ではN. communeの遺伝的多様性と生理的多様性について調べた。16S rDNAの塩基配列解析により、日本国内におけるN. communeは、金沢型、大阪型および明石型の3つの遺伝子型に大別された。ラン藻のゲノム中に見られる反復配列をプライマーとして用いたRAPD(random amplified polymorphic DNA)解析によって増幅されたDNAのバンドパターンは、金沢型では採集地が異なっても同一であったのに対して、大阪型では一致しなかった。この結果は、金沢型は遺伝的に均一であるのに対して、大阪型はさらに細分化されることを示唆する。N. communeの培養法を検討をした。南極産のSO-42株は液体培地で生育した。IAM M-13株は酵母エキスを添加した液体培地で生育させることができた。金沢型のKU002株は寒天培地でのみ生育し、寒天に含まれる成分が生育に必要であることが示唆された。
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© 2004 日本植物生理学会
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