日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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マメ科モデル植物ミヤコグサのEMS突然変異体リソース
*中野 道治山本 理恵藤沢 紀子稲田 さやか岡田 清孝酒井 達也
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p. 709

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抄録
 ミヤコグサ (Lotus japonicus) は分子遺伝学的手法によって研究が行えるマメ科植物であり、基礎・応用研究両面で今後ますます重要になっていく植物である考えられる。我々はミヤコグサ突然変異体を作成、選抜、公開していくことで、ミヤコグサ研究の基盤整備に貢献したいと考えている。
 系統法で作成したM2植物約3,000ライン・60,000個体について、播種後2週間程度のミヤコグサ実生の根・根毛及び地上部の形態形成に関して選抜を行ったところ、根・根毛に関わる変異体30ライン、地上部に関わる変異体10ラインをホモラインとして確立できた。これらの突然変異体は共同研究ベースですでに公開している。またこれらの変異体株は今後ミヤコグサ・ナショナルバイオリソースプロジェクトに寄託される。興味深い形態異常を示すものの致死性・不稔性を示しヘテロラインとして世代を維持しなくてはならない株についても、将来的には情報・種子公開を行う予定である。M2植物1,000ラインについては、それぞれのゲノムDNAを調製し、逆遺伝学的手法による突然変異体選抜も試みている。本報告では、これまでに作成された変異体系統の紹介、今後のリソース供給体制の紹介等を行う。
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© 2004 日本植物生理学会
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