日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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日本植物生理学会論文賞:イネの花成制御におけるHd3a遺伝子の機能
*小島 晶子高橋 裕治小林 恭士門奈 理佐佐々木 卓治荒木 崇矢野 昌裕
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p. A004

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抄録
 感光性(日長反応性)はイネの開花(出穂)時期を決定する主な要因である。Heading date 3a (Hd3a) 遺伝子座は、イネの日本晴とKasalathの雑種後代により見出された感光性関連のQTL(量的形質遺伝子座 )のひとつで、短日条件下でKasalathの対立遺伝子が日本晴に比較して出穂を促進することが知られている。我々はマップベースクローニングにより、Hd3a遺伝子がシロイヌナズナの花成促進因子FT遺伝子のオーソログであること、短日条件でHd3a mRNAの蓄積が誘導され、それにより出穂が促進されることを明らかにした。Hd3aは短日条件でHd1との遺伝学的相互作用が確認されており、発現解析の結果、Hd3aの発現は短日条件下でHd1による制御を受けることが明らかとなった。Hd1は、シロイヌナズナでFTの上流に位置するCONSTANS (CO)と相同な遺伝子である。以上の結果から、短日植物のイネと長日植物のシロイヌナズナでHd1とCOによりそれぞれHd3aFTの発現が制御され、開花が促進されるという機構が保存されていることが明らかとなった。一方、短日および長日条件下でのHd1COのmRNA蓄積量の日周変動パターンは類似しているにもかかわらず、Hd3aは短日条件で、FTは長日条件で強く誘導され、その日長反応性は異なることも確認された。
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© 2004 日本植物生理学会
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