日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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単細胞性紅藻 Cyanidioschyzon merolaeにおける2個のオルガネラ局在型DNAポリメラーゼの解析
*森山 崇佐藤 直樹
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p. 178

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抄録
 植物・藻類では、オルガネラゲノムの複製酵素は同定されていない。塩基配列が決定されたArabidopsis thalianaCyanidioschyzon merolaeには、ミトコンドリアの複製酵素と考えられているDNAポリメラーゼγは存在していない。C. merolaeの核ゲノムから、大腸菌のDNAポリメラーゼIと相同なDNAポリメラーゼをコードする遺伝子が2個見つかった (PolA、PolBと呼ぶ) 。PolAとPolBの細胞内局在を、免疫ブロット分析で調べた。この結果、PolAはプラスチド、PolBはプラスチドとミトコンドリアの両方に局在することが示唆された。GFPを用いた実験の結果もこれと矛盾しなかった。PolAとPolBを大腸菌において大量発現し精製した。PolA、PolBのDNA合成活性における至適条件、耐熱性、また、PolA、PolB、C. merolaeのプラスチド、ミトコンドリアのDNA合成活性に対する阻害剤の影響等、を調べ性質を比較した。C. merolaeの同調培養を行い、PolAとPolBの発現パターンを調べた。PolAは細胞周期に依存した発現量の変化は見られなかったが、PolBは分裂時期に合わせて発現量が増加した。この結果から、C. merolaeにおいてPolBがオルガネラの複製に関与する可能性が示唆された。
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© 2005 日本植物生理学会
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