日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

乾燥ストレス条件下で発現が抑制されるイネのOsPIL5遺伝子の機能解析
*戸高 大輔伊藤 裕介高木 優篠崎 一雄篠崎 和子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 198

詳細
抄録
 イネの環境ストレス応答機構は、シロイヌナズナと比べ未解明の部分が多く残されている。我々は、マイクロアレイ解析によりイネにおいて乾燥ストレスによって発現量が著しく減少するbHLH型転写因子の遺伝子を見出した。ストレスによる発現量の著しい変化はノーザンブロット、リアルタイムRT-PCR解析によって確認することができた。このイネ転写因子は、シロイヌナズナのbHLH型転写因子PIF3-like 5 (PIL5)と相同性が極めて高く、またN末端にPILモチーフが保存されていたため、OsPIL5と名付けた。
 OsPIL5の機能を明らかにするため、OsPIL5遺伝子を形質転換が容易であるシロイヌナズナに導入し、その表現型を観察したところ、生育の促進と乾燥ストレス耐性の低下が見られた。一方、リプレッションドメイン(RD)を利用したOsPIL5機能欠損シロイヌナズナを作製し表現型を解析したところ、生育遅延と大幅な乾燥ストレス耐性の向上が認められた。従って、OsPIL5は乾燥ストレス応答時の植物の生育制御に関与している重要な因子である可能性が高い。現在、OsPIL5遺伝子を過剰発現させた形質転換イネとRD型OsPIL5機能欠損イネを作製し、解析を進めている。
著者関連情報
© 2005 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top