日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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葉緑体タンパク質透過装置構成因子Tic110の機能解析
*稲葉 丈人Ming LiCarolin EwersMayte Alvarez-HuertaFelix KesslerDanny Schnell
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p. 242

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抄録
葉緑体に局在するタンパク質のほとんどは核ゲノムにコードされており、転写・翻訳後、葉緑体に輸送される。多くのタンパク質は葉緑体移行シグナルを含む前駆体タンパク質として翻訳され、包膜のタンパク質透過装置Toc-Tic複合体により葉緑体内へ輸送される。私達は葉緑体内包膜のタンパク質透過装置構成因子Tic110の解析を行ってきた。これまでにTic110はN末の膜貫通ドメインと可溶性のストロマ側ドメインから成ること、ストロマ側のドメインが葉緑体移行シグナルに結合することを証明した。
今回、Tic110の生体内での役割を明らかにするため、私達は遺伝学及び生化学的手法を用いてTic110の機能解析を行った。まず、TIC110遺伝子にT-DNAが挿入されたシロイヌナズナを単離した。同時にTic110の発現が抑えられた植物も解析し、Tic110が色素体形成に必須であることを明らかにした。さらに、イムノアフィニティー精製により、Tic110は様々なToc複合体と相互作用していることを明らかにした。次にTic110の各ドメインを欠失したタンパク質をシロイヌナズナで発現させ、Toc及びTic因子との相互作用に必要なドメインを同定した。これらの結果を踏まえ、Tic110タンパク質の作用機構について考察したい。
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© 2005 日本植物生理学会
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