日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumにおける2つの低CO2誘導性カーボニックアンヒドラーゼ遺伝子のプロモーター解析
*原田 尚志松田 祐介
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p. 256

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抄録
珪藻類は、地球上における一次生産者として重要な役割を果たしている。他の多くの微細藻類と同様に、珪藻類は無機炭素濃縮機構(CCM)を持ち、無機炭素に対して非常に親和性の高い光合成を行うことが出来る。本研究に用いた海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumでは、細胞内のカーボニックアンヒドラーゼ(CA)が高親和性光合成の獲得に必須であることが示されている。またP. tricornutumでは、葉緑体に局在するβ型CA遺伝子が単離されており(ptca1)、低CO2環境で発現誘導されることがわかっている。さらにGUSレポーター遺伝子を用いたプロモーター解析により、CO2応答に必要な領域が転写開始点より上流70bp以内に存在することをすでに報告した。最近我々は、β型CAをコードする新規遺伝子(ptca2)を単離し、これがアミノ酸レベルでPtCA1と非常に高い相同性を示すことがわかった。またptca2は、ptca1と同様に低CO2環境下では蓄積量が増加する(約3.5倍)が、蓄積レベルはptca1と比べて低く、高CO2環境下においてもある程度の蓄積がみられることが確認された。現在この2つの遺伝子についてプロモーター領域の解析を行い、海洋性珪藻におけるCO2応答性転写制御機構の解明を目指している。
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© 2005 日本植物生理学会
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