日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナ恒常的細胞死変異体cad1の単離と解析
*山室 千鶴子筒井 友和浅田 裕吉岡 博文玉置 雅紀小川 大輔松浦 英幸吉原 照彦池田 亮山口 淳二
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p. 384

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抄録
植物の免疫活性化は、防御関連遺伝子の発現のみならず細胞死を伴うことがある。この細胞死には、病原体の全身感染を抑制する働きがあり戦略的細胞死と考えられる。植物免疫機構全容解明のため、恒常的な細胞死形質を示すcad1constitutively activated cell death 1)変異体を単離した。この変異体では、細胞死形質のみならず恒常的なPR (Pathogenesis related) 遺伝子の発現や植物免疫活性化に関わるサリチル酸の蓄積が観察された。また、実際にPseudomonas syringae pv tomato DC3000に対する抵抗性を獲得していることが示され、cad1変異体では、恒常的に植物免疫機構が活性化していることが明らかとなった。遺伝子単離の結果、この原因遺伝子CAD1は、動物の自然免疫で機能する補体やパーフォリンに見られるMACPF(Membrane attack complex and perforin)ドメインを含む新規タンパク質をコードしていた。遺伝学的な解析により、このCAD1遺伝子は、植物免疫活性化機構において、SAに依存したプログラム細胞死経路を制御することが示され、CAD1遺伝子は、植物免疫機構を負に制御する新規因子であると結論した。
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© 2005 日本植物生理学会
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