日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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AtGenExpress (シロイヌナズナの遺伝子発現地図作成プロジェクト)
大規模な遺伝子発現解析から何を学ぶのか?
嶋田 幸久*郷田 秀樹吉田 茂男
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p. 467

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抄録
誰もが自由にアクセスできるシロイヌナズナのトランスクリプトームデーターの整備を目的としてAtGenExpressコンソーシアムは設立された。現在までに、生育時期特異的遺伝子発現、器官特異的遺伝子発現、光応答性遺伝子発現、ストレス応答性遺伝子発現、病害虫応答性遺伝子発現、植物ホルモン応答性遺伝子発現、栄養応答性遺伝子発現など合計1000枚を上回るチップに相当する遺伝子発現のデーターを収集し公開した。ゲノムDNA配列の決定を受けて、シロイヌナズナでは2万5千程度の遺伝子が働いていると推定されてきたが、これら一連の実験を通して2万以上の遺伝子がシロイヌナズナで発現していることが実証された。これは単一の多細胞生物において発現が確認された遺伝子数にとして最大級である。本プロジェクトで収集されたデーターはTAIRのサーバーhttp://www.arabidopsis.orgと理研・植物センター生長制御チームのサーバー http://pfg.psc.riken.jp/AtGenExpress/index.htmlで公開している。本発表ではデーターの内容、利用方法、統合したデーターの大規模なクラスター解析の結果について紹介する。
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© 2005 日本植物生理学会
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