日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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アグロバクテリウム法を用いたヒノキ形質転換体の作出
谷口 亨栗田 学*大宮 泰徳近藤 禎二
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p. 489

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抄録
ヒノキ( Chamaecyparis obtusa )材は、独特の艶と香りがあり、強度と保存性に優れているため建築材として価値が高く、近年では造林樹種として国内で第一位の地位を占める。しかし、これまで安定した遺伝子組換系がなかったため、生理学的、分子生物学的研究の対象とされてこなかった。我々は、アグロバクテリウム法を用いて、ヒノキの安定した形質転換系を開発した。未熟種子から誘導したヒノキ embryogenic tissueをpBIN19-sgfpバイナリーベクターを持つアグロバクテリウムC58/pMP90株と共存培養し、選択マーカーnptIIによる選抜とGFP蛍光を指標として形質転換系統をスクリーニングした。2ヶ月後にプレート一枚辺り250mgのembryogenic tissueから最大で22.5系統の形質転換系統を単離できた。GFP蛍光を発する12系統のembryogenic tissueを不定胚誘導培地、発芽培地に順次移し、さらに3ヶ月後に8系統のヒノキ形質転換幼植物体が得られた。これらの形質転換系統のGFP蛍光を観察したところ、embryogenic tissueおよび根では非常に強い蛍光が観察されたが、葉や茎などの地上部の組織ではほとんど蛍光は観察できなかった。現在、CaMV 35Sプロモーターと比較する目的でトウモロコシのユビキチンプロモーターを用いて組換ヒノキの作出を進めている。
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© 2005 日本植物生理学会
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