日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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緑藻クラミドモナス炭酸脱水酵素Cah1の高CO2発現抑制変異株S12の単離と解析
*山野 隆志大西 紀和大坪 拓真佐々木 法子福澤 秀哉
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p. 612

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抄録
緑藻クラミドモナスは、CO2が欠乏するとそれを感知してシグナルを伝達し、光合成の順化に必要な複数の遺伝子の発現を誘導する。我々はcDNAアレイを用いて、細胞表層に局在する炭酸脱水酵素Cah1をはじめとしたCO2欠乏誘導性遺伝子を網羅的に同定してきたが(Miura et al., 2004)、これらの遺伝子の発現調節の出発点となるCO2のセンシング機構についてはまだ明らかでない。そこでクラミドモナスがどのようにCO2シグナルを感知しているかを解明するために、Cah1プロモーターとレポーター遺伝子Arsを融合したコンストラクトを持つ株を用いて、Cah1遺伝子の発現調節に異常をきたした変異株の単離を行った。2003年度年会において、CO2過剰条件及び光合成の行われない暗黒下で、Cah1の発現を抑制できない変異株I39を報告した。今回は新たに作成した約5,000株のタグラインから、Cah1遺伝子をCO2過剰条件でのみ抑制できない新規な変異株S12を単離した。S12株は、CO2過剰条件でも無機炭素を濃縮し、野生株に比べて光合成の無機炭素に対する親和性が増加していた。本報告ではS12株のCO2欠乏誘導性遺伝子の発現プロファイルをもとに、クラミドモナスのCO2センシング機構についても議論したい。
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© 2005 日本植物生理学会
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