日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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クラミドモナスの情報伝達因子-青色光とcAMPの役割について
*神谷 明男
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p. 613

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抄録
 近紫外光と青色光(以下青色光と略)は植物・菌類の生殖・分化・生育・運動・方向性など多くの過程をコントロールすることが報告されている。クロレラ・クラミドモナスでは硝酸、アミノ酸などがプロトン共輸送で細胞内に取り込まれる過程に、青色光受容体が関与する。セカンド・メッセンジャーのcAMPがクラミドモナスの配偶子形成に関与することが報告されている。硝酸・アミノ酸を窒素源としてプロトン放出とcAMP、配偶子形成の関係をクラミドモナス野生株(CC125)、鞭毛欠損株137C/477/478/479)で検討した。
 アンモニアで培養したCC125、鞭毛欠損株ともにプロトン放出に対してcAMPの影響は認められなかった。これに対して、proton-symportで取り込まれるグリシン、硝酸で培養した上記の細胞ではcAMP添加による顕著なプロトン放出現象が暗中で認められた。  cAMPはその合成・分解の早い回転を利用して情報を伝達することが知られている。cAMPの分解酵素Phosphodiesteraseの阻害剤Isobutylmethylxanthine(IBMX)存在下でcAMPの蓄積がクラミドモナスで報告されている。そこでIBMX添加によるプロトン放出を検討した結果、この現象が5-10分程度持続して認められた。これらの結果はクラミドモナスのプロトン放出系は光(青色光)だけでなく、cAMPによっても調節されることを示唆する。
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© 2005 日本植物生理学会
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