日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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珪藻の酸素発生標品の精製と性質
*榎並 勲多田 理鈴木 健裕堂前 直菓子野 康浩太田 尚孝
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p. 625

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抄録
これまで高等植物、緑藻、紅藻、ユーグレナ、ラン色細菌から全表在性蛋白の結合した酸素発生標品(PSII標品)が精製されてきた。その結果、高等植物/緑藻/ユーグレナと紅藻/ラン色細菌では表在性蛋白が異なることが明らかになっている。また、同じ表在性蛋白をもつ紅藻とラン色細菌あるいは高等植物と緑藻のPSII標品でも、それらの表在性蛋白の結合様式が両者で異なることを我々は報告してきた。表在性蛋白の分布および結合様式を植物種間でさらに比較するためには、他の植物種から全表在性蛋白の結合したPSII標品を精製する必要がある。本研究では、珪藻からPSII標品を精製することを試みた。珪藻細胞を凍結融解により破壊して調製したチラコイド膜をSMで可溶化した後、遠心分画と蔗糖密度勾配遠心によりPSII標品を精製した。この精製PSII標品は、約500 μmol O2/mg chl/hの酸素発生活性を示し、PsbO, PsbV, PsbQ’に加えさらに未知の3種の表在性蛋白が結合していた。これら新規の表在性蛋白のN末端アミノ酸配列を決定した。珪藻PSIIの表在性蛋白を他の植物PSIIのものと比較して表在性蛋白の分布から酸素発生系の進化について議論する予定である。
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© 2005 日本植物生理学会
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