抄録
シアノバクテリアA. marinaはクロロフィルdを主要色素としてもつシアノバクテリアで宮下らによって1987年に発見された。また近年、村上により淡路島近海でもその存在が報告された。光化学系Iに関しては、1995年にHuらにより単離の報告があるが、光化学系II反応中心の単離精製はその生化学的困難さ故、成功していなかった。我々は3種類のカラムクロマトグラフィーを組み合わせることによりこの単離精製に成功したので報告する。細胞をガラスビーズで破砕後、遠心分画によりチラコイド膜断片を得た後、界面活性剤Triton-X100を用いて可溶化をおこなった。可溶化後、その遠心上清を速やかにハイドロキシルアパタイトクロマトグラフィーに供した。ハイドロキシルアパタイトクロマトグラフィー溶出後、陰イオン交換DEAEクロマトグラフィーに供し、塩濃度勾配をかけて目的画分を溶出した。精製度をあげるために、さらに陰イオン交換クロマトグラフィーを繰り返し行った。得られた標品のポリペプチドは高等植物由来の光化学系II反応中心と同じ泳動度であった。得られたCP-47およびRCの吸収極大はそれぞれ700nmと704nmであった。現在、その性質を解析中である。