日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ADH活性が減少した変異体の遺伝子解析
*雑賀 啓明松村 英生高野 哲夫堤 伸浩中園 幹生
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p. 647

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抄録
冠水などの低酸素条件下において、エタノール発酵系は解糖系へのNADのリサイクル経路として働いていることが知られている。Matsumuraら(1995)によって、ADH活性が減少したイネの変異体であるreduced ADH activityrad)変異体がスクリーニングされている。また、これまでのMatsumuraらの研究(1998)により、rad変異体におけるADH1遺伝子のmRNAの蓄積量は野生型と変わらないが、ADH1タンパク質の蓄積量が著しく減少しているという報告が既になされている。そこで、私たちはADH1遺伝子に変異が起こっていると予想し、野生型である金南風及びrad変異体におけるADH1遺伝子の塩基配列を解析した。その結果、rad変異体のADH1遺伝子においては、開始コドンから106番目のグアニンがアデニンに置換しており、推定アミノ酸配列の36番目のアミノ酸であるグルタミン酸がリジンに変化していることが明らかとなった。
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© 2005 日本植物生理学会
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