日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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エンドウ上胚軸キシログルカンエンドトランスグルコシラーゼアイソザイム
*加来 友美Cecilia N.K. Suda林 隆久
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p. 727

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抄録
キシログルカンエンドトランスグルコシラーゼ(XET)は、2つの基質(ドナーとアクセプター)を必要とする。植物細胞壁中でXETは、キシログルカン分子の還元末端側に結合した「酵素・アクセプター複合体」と、キシログルカン分子の中に結合した「酵素・ドナー複合体」の状態で存在していると考えられる。エンドウ上胚軸に高分子キシログルカンを与えると細胞壁中のキシログルカンの分子量は大きくなり、オリゴサッカライドを与えると細胞壁キシログルカンの分子量は小さくなる。これは、植物中に存在するXETアイソザイムの反応の総和である。しかしながら、個々のXETの酵素化学的反応機構は明らかにされていない。本研究では、エンドウ上胚軸の酵素抽出液から、カラムクロマトグラフィー(レクチンアフィニティークロマトグラフィー、ゲル濾過およびイオン交換クロマトグラフィー)を用いて、SDS-PAGE上で38 kDa付近に小さく拡散するレベルにまでXETを精製した。XETアイソザイムを分画するために、さらにクロマトフォーカシングにより、pIの異なる4つのタンパク質に分画した。これらのすべてのタンパク質はPsEXT1の抗体に結合するとともに、XET転移活性を示した。
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© 2005 日本植物生理学会
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