日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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分子量の異なるキシログルカンによるエンドウ上胚軸の成長制御
*Cecilia N.K. Suda馬場 啓一林 隆久三石 安
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p. 726

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抄録
細胞壁中のキシログルカンエンドトランスグルコシラーゼ(XET)は、キシログルカン(分子量50 kDa)が与えられると細胞の伸長を抑制し、フラグメントオリゴサッカライド(XXXG, 1 kDa)が与えられると細胞の伸長を促進した。
 分子量の異なる基質に対する反応性を明らかにするために、キシログルカンのフラグメントオリゴサッカライド(XXXG, 1 kDa)単位の重合度が1から10までのフラグメントによる解析を行った。タマリンドキシログルカンをキシログルカナーゼで部分分解した後、Toyopearl HW55で10 kDa 以下の画分を分取し、これをAmide80でジクロマトを繰返して、XXXG重合度が1から10までのフラグメントを調製した。フラグメントをMALDI-TOF-MSによって分析したところ、98%以上の純度であることが示された。
 調製されたフラグメントによるエンドウ細胞伸長に対する効果を、上胚軸切片の伸長およびスプリットテストで解析した。その結果、重合度4以下で細胞伸長を促進することが認められた。一方、重合度6以上で細胞伸長を抑制することが認められた。
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© 2005 日本植物生理学会
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