日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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細胞周期G1/S期におけるタバコPCNAプロモーターの発現制御機構の解析
*上向 健司岩川 秀和伊藤 正樹小杉 俊一加藤 晃関根 政実新名 惇彦
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p. 784

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抄録
植物のPCNA(proliferating cell nuclear antigen)遺伝子は、G1後期からS期特異的に発現することが知られている。細胞周期特異的な転写の制御には、動物と同様にpRB経路が機能していると考えられるが、植物細胞において実際にpRB経路が機能することを示す知見は少ない。本研究では、細胞周期の同調化が容易なタバコ培養細胞BY-2を用いてタバコPCNA遺伝子の細胞周期特異的な発現制御機構について解析した。まず、全てタバコ由来のpRB経路関連因子を用いた一過性発現系を構築し、転写因子NtE2FがNtDP依存的にPCNAプロモーターの転写を活性化すること、その転写活性化能はNtRBR1によって抑制されることを確認した。NtRBR1による抑制はサイクリンDの共発現によって解除されるが、サイクリンA, Bでは解除されないことが判明した。さらにルシフェラーゼを連結したタバコPCNAプロモーターを導入したBY-2細胞を作製し、同調化による細胞周期の変動に伴う発現解析をしたところ、E2F結合サイトはG1後期からS期における転写活性化と転写レベルに大きく寄与するが、2カ所のE2F結合サイトを変異させても周期的な弱い転写が認められた。以上の結果から、タバコPCNAプロモーターの制御機構にはpRB経路によるE2F結合サイトを介した制御機構が機能しているが、他の転写因子の関与も示唆された。
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© 2005 日本植物生理学会
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