日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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葉緑体 RNA エディティング部位の認識機構に関する解析
*佐々木 忠将湯川 泰若杉 達也杉浦 昌弘
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p. 836

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抄録
RNA エディティングとは、ゲノム DNA の配列が転写後に RNA レベルで改変される現象で、高等植物の葉緑体 mRNA では 20 ~ 30 ヶ所の C 残基が U 残基に変換されることが知られている。タバコ(Nicotiana tabacum)葉緑体では、34 ヶ所の RNA エディティング部位が同定されており、今回我々は新たに 2 ヶ所のエディティング部位を同定した。しかし、その部位認識機構や生理的意義には不明な点が多い。我々の研究グループは、タバコ単離葉緑体より in vitro RNA エディティング系を開発している。この in vitro 系を用いた解析で、これまでに 4 ヶ所のエディティングのシス配列が決定されているが、網羅的な解析にはより簡便な実験系が不可欠である。そのため、従来の 32P 基質を用いる代わりに非ラジオアイソトープアッセイ法を導入することにより、簡便かつ効率的な高速アッセイ化した in vitro 系を確立した。この in vitro 系を用いて、タバコ葉緑体 RNA エディティング部位の in vitro でのエディティング効率を網羅的に解析したので、これらの解析結果も併せて報告する。
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© 2005 日本植物生理学会
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