日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ペチュニアの覆輪形成に関与するフラボノイド系色fの生合成制御
*斉藤 涼子福田 直子大宮 あけみ伊藤 佳央小関 良宏朽津 和幸中山 真義
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p. 859

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抄録
覆輪は花弁の外縁部と基部で部位特異的に色素成分が発現することによって形成される模様である。その形成には色素生合成の制御と、部位を決定する機構の関与が考えられ、部位特異的な遺伝子発現の制御機構を解明する上で有効な実験系と考えられる。本研究ではアントシアニンの有無により覆輪を形成するペチュニア花弁を用いて、色の違いで花弁を切り分け、色素成分の分析とアントシアニン生合成酵素遺伝子の発現を解析した。外縁部白色品種では、花弁の全ての生育段階を通して、白色部位において有機酸からフラボノイドへの代謝を触媒するCHS (chalcone synthase) の発現量の低下と、有機酸であるカフェ酸とクマル酸の配糖体の蓄積が認められた。外縁部着色品種では、花弁の生育中期において白色部位でフラボノールの合成を触媒するFLS (flavonol synthase) の発現量の増加と、フラボノール配糖体の蓄積が認められた。外縁部着色品種には白色部位特異的なフラボノール配糖体が検出されたことから、配糖化酵素遺伝子も組織特異的に発現していると考えられる。ペチュニアの外縁部白色品種と外縁部着色品種の覆輪形成には、白色部位におけるCHSによる有機酸からフラボノイドへの代謝制御と、FLSによるフラボノイドからアントシアニンへの代謝制御がそれぞれ関与していることが明らかとなった。
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© 2005 日本植物生理学会
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