抄録
ヨシ(Phragmites australis T.)は河口のような汽水域から河川敷のような淡水域まで様々な立地に自生しており、中国の半乾燥塩類集積地にも分布が認められている。半乾燥塩類集積地(塩池、南皮)に自生しているヨシは河川敷(宇都宮)のものよりも強い耐塩性を示しており、ナトリウムストレス処理下では植物体内のNa+やK+含量にも大きな違いが認められた。特に葉では耐塩性のヨシはナトリウムストレス処理後も高いK+/Na+比を維持していたことから、カリウム選択能の高いトランスポーターや、効率的なナトリウム排出メカニズムが存在していると考えられた。
我々はこれまでにヨシから5コピーのHAK、1コピーのHKTカリウムトランスポーターのcDNAをpartialで単離したが、RACE法によってそれらの全長cDNAの単離を試みた。さらに、全長が得られたものについて、カリウムトランスポーターを欠失させた酵母に導入し、ナトリウム存在下でのカリウムの吸収特性を調べた。