日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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アブシジン酸類似物質を用いた変異体の探索と解析
*平山 隆志
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p. S59

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抄録
植物ホルモンアブシジン酸(以下ABA)は、種子の成熟、気孔の閉鎖、植物の成長はもとより、乾燥、塩といった環境ストレスに対する応答に深く関わっている。近年、主にシロイヌナズナを対象とした遺伝学的解析、または逆遺伝学的解析により、ABA応答に関わる多くの因子が同定され、このホルモンの合成、分解、応答遺伝子の発現など多くの点が明らかとなった。しかしながら、ABAの情報伝達機構については、受容体の同定を始め多くの課題が残されたままである。私たちは、新規のABA関連突然変異体を得ることでこの課題を克服できると考え、ABA類縁体を用いた突然変異体の分離と解析を試みている。類縁体PBI-51を用いた変異体探索では、類縁体特異的な変異株は得られなかったものの、新規ABA高感受性変異ahg1, 2, 3, 4, 11, 12, 13, 14, 15を分離しその解析を進めている。#18と呼んでいる類縁体はABA様の応答を引き起こすが、地下部よりも地上部に対してより強く働く。この結果は、#18応答に関わる因子が地上部と地下部で異なっていることを示しており、興味深い。この#18に対する非感受性を付与する遺伝子座を、エコタイプ間の比較と突然変異体探索両方で試みている。シンポジウムでは、私たちの研究を紹介しながら、類縁体を用いた変異体の有効性について討論できればと考えている。
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© 2005 日本植物生理学会
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