日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

シロイヌナズナ転写因子における選択的スプライシングの解析
*飯田 慶郷 通子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 101

詳細
抄録
Arabidopsis thalianaでは全ゲノム中に約2,000個の転写因子がみつかる。これらの転写因子は互いに影響しあい、複雑な転写制御ネットワークを形成していることが予想される。一方、近年のArabidopsisのゲノムおよびトランスクリプトーム解析により全ゲノムの約12%の遺伝子において選択的スプライシングが生じていることがわかってきた。転写因子のpre-mRNAが選択的スプライシングを受けることにより、Arabidopsisの転写制御ネットワークはさらに複雑化している可能性がある。今回、我々は選択的スプライシングが転写制御ネットワークに及ぼす影響を調べるため、Arabidopsisにおいて選択的スプライシングをうける転写因子の解析を行った。Arabidopsisの全ゲノムから見つかる1,968個の転写因子をコードする遺伝子のうち、選択的スプライシングが観察される遺伝子は約100個(約5%)であった。遺伝子全体に比して転写因子のpre-mRNAが選択的スプライシングを受けることは少ないことがわかった。しかし、bHLHやC2C2-typeZn finger、CCAAT-binding factorなどの転写因子ファミリーでは、他のファミリーに比べ多くの選択的スプライシングが観察された。選択的スプライシングはDNA結合領域以外の領域やUTRに影響を与える場合が多く観察された。転写因子の発現調節や機能調節に選択的スプライシングが大きな役割を果たしていることが考えられる。
著者関連情報
© 2006 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top