日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumにおけるcAMPを介したCO2感知機構
*原田 尚志阪上 国寛松田 祐介
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p. 114

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抄録
海洋性珪藻は、地球上の炭素固定量の少なくとも25%を担っていると考えられている。珪藻類は無機炭素濃縮機構(CCM)を持ち、CO2欠乏環境においても効率の良い光合成をすることが出来る。珪藻のCCMの発現は、培養液中の[HCO3-]や[CO32-]ではなく、主として[CO2]によって制御されていることが分かっている。また[CO2]の増加に伴い、無機炭素に対する高親和性光合成が大幅に抑制される。しかし、海洋性珪藻におけるCO2感知とCCM制御の分子機構は全く分かっていない。本研究では海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumにおいて、cAMPが生育環境中の[CO2]や光のシグナル伝達分子として機能していることを報告する。細胞質内のcAMP濃度の上昇により、葉緑体に局在するCO2応答性カーボニックアンヒドラーゼ遺伝子ptca1の発現が抑制され、これがptca1プロモーター領域に存在するcAMP応答エレメントを介した転写制御を受けている可能性が示された。
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© 2006 日本植物生理学会
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