日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

クロロフィル生合成におけるシロイヌナズナ概日時計の役割
加藤 貴比古*山篠 貴史水野 猛
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 169

詳細
抄録
クロロフィル合成(緑化)経路において、プロトクロロフィリド(Pchlide)からクロロフィリドへの反応は光依存的に進行する。しかし、この反応過程は活性酸素の発生を伴うため、特に黄化芽生えにおけるPchlideの生合成は厳密に制御されていることが知られている。しかし、その制御分子機構は不明な点が多い。これと関連して、最近フィトクロム結合性bHLH型転写因子であるPIL5 (PIF1)がシロイヌナズナにおけるPchlide生合成の負の制御因子であることが報告された。一方我々は、PIL5が時計関連因子PRR1/TOC1と相互作用するbHLHサブファミリー(PIF3、PIF4、PIL6などを含む)の一員であることを報告している。そこで、本研究では光形態形成時におけるクロロフィル合成制御(緑化過程)と概日リズム(時計機構)との関連に関して検討した。その結果、各種の時連関連因子(CCA1、TOC1、PRRs)の過剰発現体および欠損変異体では黄化子葉の光依存的緑化率が野生株と比較して大きく変動することが明らかになった。これらの表現型とpif3やpil5変異体が示す緑化に関する表現型には明確な遺伝的関連性(エピスタシス)が認められた。これらの結果を基に、光形態形成における光情報伝達と概日時計機構との関連性に関して、PILファミリーbHLH転写因子群の役割を中心に考察する。
著者関連情報
© 2006 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top