抄録
チタニア(TiO2)粒子とウルシオールを水中で1日撹拌することで、チタニア粒子表面をウルシオールで修飾した。このウルシオール修飾体では安定なTi-O-C結合を形成していることが固体13C CP/MAS NMR スペクトルにより示唆された。また、このウルシオール修飾体重合開始剤を添加し、重合させたところIRスペクトルでウルシオール由来の長鎖アルケニル基のC=C結合の吸収が減少し、重合が進行したことが示唆された。そこで、ウルシオール修飾体に対してメタクリル酸メチル(MMA)を過剰量添加し、重合させたところ、ウルシオールとMMAが共重合したことがIRスペクトルにより示唆された。また、TEMにより、ポリマー中にチタニア粒子が分散していることが明らかになった。