日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ブラシノステロイド情報伝達突然変異体bil5, bpg1の機能解析
*中野 雄司山上 あゆみ小林 正智関 原明作田 正明篠崎 一雄辻本 雅文吉田 茂男Chory Joanne浅見 忠男
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p. 411

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抄録
[目的]ブラシノステロイドは発生・成長・生殖などの植物生長の様々な過程で重要な生理機能を発現していることが知られる。本研究は、ブラシノステロイド生合成阻害剤Brzによる形態変化を指標として変異体を単離する化学遺伝学(ケミカルジェネティクス)の手法を用いることにより、未解明の部分が多く残されているブラシノステロイド情報伝達機構の解明を試み、それらによる植物栄養成長期制御の分子機構の解明を主な目的としている。
[結果]暗所Brz存在下において発芽した野生型Arabidopsisは暗所下ながら胚軸が矮化し子葉が開く、暗所光形態形成を示す。この条件下において光形態形成を示さない胚軸徒長形質bil (Brz-insensitive-long hypocotyl). 変異体は、ブラシノステロイド情報伝達の活性型突然変異体であると予測される。第一に単離した既報のEMS変異bil1に続いて、Fast Neutron変異種子から半優性形質のbil5を単離した。bil5は、ロゼッタ葉が細長形態での縮小、花茎の垂直方向の短化と水平方向の細化を伴う細矮性slender dwarf様の特徴的な矮性形質を示した。このbil5について、mappingを行ない、bil5変異遺伝子候補の探索と変異発現様式の解析を進めた。
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© 2006 日本植物生理学会
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