日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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糸状性ラン藻Anabaena sp. PCC 7120における塩ストレス応答に関わるレスポンスレギュレーターの解析
*木村 聡大森 正之
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p. 823

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抄録
シアノバクテリアの一種Anabaena sp. PCC 7120(Anabaena)は2001年に全ゲノム配列が解読・公開されており、研究資料として広く用いられている光合成原核生物である。Aanabaenaゲノムのopen reading frame(ORF)の一つであるorrA (alr3768)はヘリックス-ターン-へリックスDNA結合ドメインを持つ二成分制御系のレスポンスレギュレーターであり、塩ストレス誘導性遺伝子の転写調節に関与しているとの報告がなされた。二成分制御系はバクテリアに広く用いられている環境適応に重要な役割をはたしているシグナル伝達様式である。我々は、Anabaenaのストレス応答のメカニズムを明らかにすることを目的としてorrAの解析を進めた。
我々は、当研究室で作成されたAnabaena染色体上に存在するほぼ全てのORFがスポットされたマイクロアレイ(Anabaena oligo nucleotide microarray)を用いい、OrrAに直接的、又は間接的に発現調節をされる遺伝子のスクリーニングを行った。また、OrrAによって直接的に制御される遺伝子を同定するために行ったHisタグ融合タンパク質、His-OrrA によるゲルシフト解析を行った。これらの結果について報告する。
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© 2006 日本植物生理学会
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