日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ベタイン蓄積に及ぼす前駆体の効果
*平田 絵美WADITEE RungaroonBHUIYAN MD.Nazmul日比野 隆田中 義人高倍 昭洋
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p. 368

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抄録
ベタインは植物が塩・乾燥ストレスに曝されたときに作られる重要な適合溶質である。多くの生物ではベタインはコリンの2段階の酸化により合成される、耐塩性ラン藻Aphanothece halophytica ではグリシンの3段階のメチル化反応によって合成される。これまでの研究の結果、ベタインの蓄積には、コリン、エタノールアミン、セリン等の前駆体の供給やコリンの葉緑体膜透過促進 が重要であることが示されている。今回、グリシンからサルコシンへのメチル化反応を触媒するグリシンサルコシンメチルトランスフェラーゼ(ApGSMT)およびサルコシンからジメチルグリシンへのメチル化反応を触媒するジメチルグリシンメチルトランスフェラーゼ(ApDMT)遺伝子を導入したアラビドプシスを用いて、そのベタイン蓄積に及ぼす前駆体の効果について検討した。また、セリンの合成に関与する3-ホスホグリセリン酸脱水素酵素の性質、役割についても検討した。これらの結果について報告する。
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© 2007 日本植物生理学会
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