日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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通性CAM植物アイスプラント・グルコース-6-リン酸/リン酸輸送体遺伝子の構造
*是枝 晋森田 邦男中俣 浩介大西 純一
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p. 634

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抄録
プラスチド型リン酸輸送体には、基質特異性に応じてトリオースリン酸/リン酸輸送体(TPT)、ホスホエノールピルビン酸/リン酸輸送体(PPT)、グルコース-6-リン酸/リン酸輸送体(GPT)、ペントースリン酸/リン酸輸送体の4つのサブファミリーが存在する。これらのうち、通性CAM植物アイスプラントからは3つのサブファミリーに属する4つの輸送体をコードするcDNA(McTPT1McPPT1McGPT1McGPT2)が見いだされている。これまでに、アイスプラントのCAM化の過程でMcTPT1の葉での転写産物量はやや減少するのに対し、他の3者では著しく上昇すること、さらに、McTPT1McGPT2の発現は光合成組織に限られるのに対し、McPPT1McGPT1は根でも葉でも発現していることが分かっている。
我々はこれらの遺伝子のプロモーター構造とイントロン/エクソン構造を明らかにするため、ゲノムDNAのクローン化を行っている。これまでのところ、McGPT1McGPT2の転写領域の塩基配列が明らかになっており、これらの遺伝子はアラビドプシス及びイネのGPT遺伝子と同じ位置に、4つのイントロンを持つことが分かった。さらに、McTPT1McGPT2の遺伝子上流域(それぞれ約0.9 kbと約2.6 kb)が単離できており、現在その塩基配列を解析中である。それらの構造を比較した結果も報告する。
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© 2007 日本植物生理学会
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