日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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CNシグナリングによる植物の発生・成長制御
*山口 淳二池田 亮
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p. S036

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抄録
糖などの炭素源(C)は,エネルギー産生や細胞壁などの基質として利用される以外に,窒素(N)とともに炭素骨格としてアミノ酸のような生体高分子の合成にも利用される.植物は,CとNを効率よく利用・分配するために,細胞内の炭素および窒素代謝産物の相対量比(C/N)を感知し,それに適した応答を示す能力,すなわちC/Nバランス機構を備えている.このようなC/Nバランス機構の分子実体を解明するため,C/Nをアンバランスさせた極限栄養条件下で耐性を示す変異体の単離を進めている.
シロイヌナズナを用いて,高糖/低窒素培地で生育する変異体ssv1を単離した.野生株が通常成長不能となり枯死するのに対し,この変異体では,子葉が緑色化し,本葉の展開も観察された.この変異体の原因遺伝子SSV1は,RING finger motifをもつユビキチンリガーゼE3遺伝子であり,この遺伝子の過剰発現によりC/N異常に対して耐性を示すことが明かとなった.研究の背景とともに,この遺伝子産物の諸性質等を報告し,あわせてC/Nバランス機構について議論したい.
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© 2007 日本植物生理学会
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