日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ベンサミアーナにおける細胞壁分解酵素の発現およびその解析
*竹田 匠中野 友貴斎藤 宏昌伊東 明子寺内 良平
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p. 0278

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抄録
植物細胞の細胞壁(一次壁)は細胞の形体を維持するため強固な構造を形成しているが、細胞の成長が起こる際には細胞壁がゆるむ。エンド-1,4-b-グルカナーゼやキシログルカンエンドトランスグルコシラーゼ/ハイドロラーゼ、エクスパンシンなどは細胞壁に形成されている架橋の切断による細胞壁のゆるみの誘導や細胞壁の再構築に関与し、細胞の成長を制御していることが推察されている。
ベンサミアーナを用いた一過的発現系は短時間で目的のタンパク質を調製することが可能であり、タンパク質の機能解析には有効な手段である。特に大腸菌や酵母などを用いた異種発現系が機能しない植物由来タンパク質の解析には利用価値が高いと考えられる。また、ウィルスベクターの利用により高タンパク質発現が期待できる。
今回我々は、植物細胞の成長への関与が推測される酵素群をベンサミアーナにおいて発現させ、細胞成長への影響および発現させた酵素の性質、局在などを調べたので報告する。
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© 2008 日本植物生理学会
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