日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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雌性不稔性シロイヌナズナ変異体ebiの解析
川邊 隆大深沢 嘉紀*鳥山 欽哉
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p. 0610

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抄録
被子植物において、柱頭に接着した花粉は、吸水・発芽した後、花粉管が花柱を通過して胚珠への誘導が起こる。その後、精核が卵核と融合して受精卵を形成する。この過程において行われていると考えられる花粉と雌蕊との相互作用には不明な点が多い。我々は不稔性を示すebi (enndann-buchikowasi)変異体を同定し、解析を行った。相互交配、遺伝分析の結果から、不稔性の原因は雌性側にあり、単因子劣性の胞子体型の変異であることが分かった。原因遺伝子を単離した結果、機能未知のドメインを持つ新奇タンパク質をコードしていた。このドメインを持つタンパク質は高等植物にだけ観られ、シロイヌナズナのゲノムにはEBI遺伝子と相同性を示す遺伝子は46個存在していた。発現解析の結果、EBI遺伝子は、全身で発現していたが、花序において発現が上昇していた。また、GFPとの融合タンパク質をBY-2で発現させたところ細胞質に局在することが分かった。
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© 2008 日本植物生理学会
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