日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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MRI法を用いたネギ葉身部における空洞形成過程の非破壊観察
*梅原 三貴久菊地 淳山口 信次郎神谷 勇治
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p. 0640

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抄録
大部分の植物の葉は扁平な構造をもつが、ネギ(Allium fistulosum L.)を含む一部の植物では、葉身の内部に空洞を形成する。この空間がどのような役割を担っているのか、またどのような気体組成なのかよくわかっていない。ネギの葉身の生育段階を追って観察すると、若い葉の内部は液胞が発達した細胞で満たされているが、発達につれて空洞が形成されることがわかる。さらに、空洞形成過程中の極限られた一時期に限り、粘性の高い液体(多糖類溶液)が蓄積する。葉身内部を観察するために、一度葉身を切断すると生育がそこで停止するため、連続的な観察は困難である。しかしながら、Magnetic Resonance Imaging (MRI)法は生物組織の内部を非破壊的に観察することが可能であるため、同じ個体を用いて連続的にネギの葉身の発達過程を観察することができる。今回、MRI法と組織切片の観察を対応させ、いつ、どのようにしてネギの葉身が空洞化するのかを調査した。さらに、ガスクロマトグラフィーを用いて葉身内部の無機ガスを分析したところ、外環境より二酸化炭素濃度が高く、酸素濃度が低いことがわかった。本発表では、ネギの葉身の発達に関する基本的な特徴をまとめたので報告する。
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© 2008 日本植物生理学会
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